2020年インターネット広告の最新トレンドを読み解く3つのキーワード

業界トレンド調査「Industry Pulse 2020」APAC版

2020年02月04日 By IAS Japan Team

IASでは毎年、業界関係者へのアンケート調査から、新しい1年のインターネット広告業界が直面する課題とトレンドを占うレポート「Industry Pulse」を発表してきました。これまでイギリスとアメリカでのみ実施していたこの調査を、2020年は世界8ヵ国に対象を拡大し、678名から得た回答をもとに、アメリカ版、西ヨーロッパ版、アジア太平洋版の3つのバージョンを発表しました。日本語でリリースされたアジア太平洋(APAC)版は、日本、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールの4か国168名のインターネット広告関係者からの回答をもとに作成されたものです。2020年に業界のプロフェッショナルがどのような課題に直面し、どこにチャンスを見出しているのかを3つのキーワードで読み解いてみましょう。

1.コネクテッドTVとOTT

APACではオーバー・ザ・トップ(OTT)動画配信サービスの利用者数が増加を続けており、2020年の普及率は地域全体で37%に、日本も19%に達する見込みです。アンケートの回答からは、業界関係者がここに新たなチャンスを見出し、従来型のTV広告からコネクテッドTV(CTV)とOTTへのシフトが加速すると予測していることがうかがえます。

CTV/OTTは、広告の投資先メディアとしては動画やモバイル、ソーシャルに次いで4位でした。上位3位が今現在具現化している優先順位を表していることを考えると、CTV/OTTへの期待度の高さがうかがえます。また、8割超の回答者が、従来型のテレビ放送からインターネット経由の放送へのシフトが加速するだろう、と回答しました。

※OTT:インターネット回線を通じて、動画や音声などのコンテンツ・サービスを提供するサービスのこと。中でも動画サービスは「OTT動画」「OTTビデオ」などと呼ばれています。最近ではNetflixやHulu、dTV、Amazon Prime Videoなど、映画やドラマをインターネット経由で視聴できるサービスが利用者数を伸ばしています。

 

2.コンテキスト・ターゲティング

個人情報とプライバシーに関する規制強化を受けて、再び注目を集めているのがコンテキスト・ターゲティングです。。回答者の約8割が、望ましいターゲットに広告を届けるためにコンテキスト・ターゲティングの使用が拡大すると回答しており、増大する運用型広告とコンテキスト・ターゲティングを効果的に組み合わせられるソリューションが求められています。

オーストラリアのパブリッシャー・マネージャーは、「当社のクライアントが求めているのは、理論的かつ課題解決型のコンテンツだ」とのコメントを寄せました。プライバシーに抵触するデータを用いずに、広告主が求めるターゲットにリーチする方法を模索する動きが拡大しています。

3.メディア品質

メディア品質は、インターネット広告関係者が高い関心を寄せている課題のひとつですが、今回の調査では中でも「メディア品質におけるリスクを低減する」という側面へと関心がシフトしていることが分かりました。メディア全体の品質を改善するためにデジタル広告の検証ソリューションがより重要になると回答した人は85%にのぼり、メディア品質を見定める、といった消極的なスタンスから、より積極的にリスクを排除しようとする姿勢がうかがえます。ビューアビリティとブランドリスクのモニタリングは最も一般的な対策で、半数以上が実施すると回答。また、アドフラウドを排除するためのアクションを実施すると回答した人も45%いました。

メディア品質の課題と対策については、IASが半年に1度発表しているメディア品質のベンチマーク「メディアクオリティレポート」も参考にしてください。

 

 

次回は、APAC版では掲載していない日本の個別データをもとに、日本のインターネット広告関係者が直面する課題と、2020年のトレンド予想をご紹介します。お楽しみに!

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