米大統領選挙選イヤー到来、デジタル広告の課題とは?

デジタル広告における懸念事項トップ5とその対処法

2020年09月07日 By IAS Japan Team
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バイデン候補の大きな賭け

今月初め、民主党候補のジョー・バイデン氏による、9月に開始した2億8,000万ドルの広告キャンペーンが The New York Times の見出しをを飾りました。これは、これまでのところ、2020年の大統領選レース候補者の中で最大規模の広告キャンペーンです。投資の大部分は、バイデン氏とドナルド・トランプ大統領の戦いの主戦場となっているテレビ広告をターゲットにしていますが、デジタル広告6000万ドルも含まれています。バイデン氏の投資は的中しています:eMarketerは、デジタルチャンネルが今年の総政治広告費の19%を占めるだろうと予測しています。これは消費者の行動とも一致しています。IASの調査によると、消費者はデジタルパブリッシャー(33%)からニュースを得ることを好み、次いでソーシャルメディア(23%)、コネクテッドTV(16%)、デジタルビデオ(12%)と続きます。

バイデン前副大統領によるデジタル広告への大きな賭けは、政治キャンペーンにおけるデジタルメディアの役割をさらに強固なものにしています。選挙が近づくにつれ、政治コンテンツと選挙広告が主流メディアを席捲することが予想されます。2016年の大統領選挙では誤報やフェイクニュースが横行したことを考慮すれば、来るべき政治の季節にデジタル投資に大きく舵を切ることへの懸念がよぎります。しかし、そうした懸念に正面からアプローチする方法がいくつかあります。

 

オンライン広告に関する5つの懸念

フェイクニュースと、政治的対立を深めるニュース

2016年の大統領選挙では、フェイクニュースや誤報がアメリカ社会に大きな傷跡を残しました。IASの調査によれば、2020年の大統領選挙でも、8割近くの消費者が同様の脅威を懸念していることが分かっています。こうした懸念に対して積極的かつ予防的な対策を講じることは重要ですが、工夫が必要です。懸念と思われる掲載面への広告配信を過度にブロックしてしまうことは、リーチを制限し、正確なニュースを提供する有名サイトのプレミアム在庫を排除してしまうリスクがあります。では、広告主はどのようにして信頼性の高い効果的なジャーナリズムをサポートしながら、デリケートな政治的状況を乗り切ることができるのでしょうか?

喜ばしいことに、この課題に対する良いアプローチをすでに採用している広告主が存在します。先駆的な広告主は、柔軟性の高いコンテンツカテゴリを活用した検証パートナーと提携し、ヘイトスピーチ、テロ、死亡などのコンテンツカテゴリを持つブランドセーフティと適合性ソリューションを活用して、リスクの高いトピックや記事をフィルタリングしています。機械学習とAIを活用してフェイクニュースや与野党分裂を煽るようなコンテンツを検出するテクノロジーは、進化するデジタル戦略をサポートし、広告主のニーズに対応柔軟に対応することができます。

デリケートな話題

2020年のはじめ、その年の大統領選挙はすでに各ニュースメディアのトップを賑わせていました。その後、世界的なコロナウイルスの大流行に関するニュースがヘッドラインで取り扱わる話題を大きく変えたことはご存知の通りです。その結果、広告主は(大統領選よりも)コロナウイルス関連のコンテンツへの広告掲載に慎重な態度を示すようになりました。この経験を通じ、マーケティング担当者は適切でコンテキストに配慮した環境で自社の広告が表示されるよう、様々な調整を行ってきました。選挙本番が近づいてきていますが、世界はまだパンデミックとの対応に追われています。

パンデミックの真っただ中で選政治的な状況をうまく乗り切ることに懸念を抱いている広告主にとって、ブランド適合性は重要な意味を持ちます。IASは、過剰な広告ブロックや過度に保守的な対策は、リーチの規模を制限し、パブリッシャーにも害を及ぼす可能性があることを理解しています。46%の消費者が、在宅ワークのヒントや最前線で戦う医療従事者の活躍といったポジティブなコロナウイルス関連のコンテンツに広告が表示されるのは問題がないと考えています

IASが最近、ブランドセーフティと適合性対策の総合ソリューション スイート「Context Control(コンテキスト コントロール)」をリリースしました。業界はブランドセーフティと適合性は、一般的に不適切とされるコンテンツからブランドを保護するだけの対策だけでなく、潜在的なコンテキストを理解し、コントロールする技術が必要としています。人間がコンテンツを理解するように、コンテンツを読み、ニュアンスや情緒、感情を理解するソリューションが求められているのです。Context Control は、機械学習を用いて、言葉が潜在的に持つ意味に基づいてマッピングし、非常に高い精度でコンテンツを分類することができます。IASの技術はこれまで以上に高度で、競合他社のどこよりも大規模なネットワークをカバーしており、比類のない正確性と前例のないスケールを実現しています。最近の調査では、IASのコンテキスト・インテリジェンス技術の精度はトップレベルで、2位にランクインしたソリューションと比較して42%も精度が高いことが分かっています。

アドフラウド

アドフラウドはこれまで何年にもわたってデジタル広告業界にとって悩みの種でした。今年は選挙イヤーということで、さらに懸念が高まっています。ボット(人間のように動作するように設計されたコンピュータープログラム)は、人間が目にすることのない広告インプレッションを不正に収益化するために使用される一般的な手口です。ボットは有権者向けのフォームに記入するかもしれないし、広告をクリックしたり、対立候補から貴重な選挙資金をかすめ取る可能性すらあります。2016年の選挙では、デスクトップ広告におけるアドフラウドは228%もの急激な増加を記録しました。

ボットは非常にうまく偽装されているうえ、検出を避けるために継続的に進化しているため、検知するのは困難です。IASの不正対策専門機関 Threat Lab は、404botをはじめ、複数の悪質な詐欺手口の特定に成功しています。さらに、IASと競合他社のアドフラウド対策の精度テストができる”良いボット”、Womblesを開発し、公開しました。Womblesで5つの業界のフラウド検知テストを実施したところ、IASのフラウド対策は競合他社よりも90.8%多くのボットトラフィックを識別できました。私たちはボットの横行を許しません、絶対に。

ターゲティング

クッキーの終焉は、消費者へのリーチ能力に深刻な懸念をもたらしました。オーディエンス・ターゲティングが制限されるため、ターゲット市場へのアプローチ方法を見直さなければなりません。プライバシー関連の規制が増える中、IASは消費者が広告ターゲティングについてどう感じているか、アンケート調査を実施しました。その結果、消費者は地域やソーシャルといった一般的なターゲティングよりも、コンテキストに基づいたターゲティングを好むことが分かりました。コンテキスト・ターゲティングはオーディエンスにリーチするのにクッキーを必要としません。かわりに、センチメント(情緒)とコンテキスト(文脈)情報を加味したページレベルのセマンティック分析を利用します。

増加するノイズ

2020年8月4日現在、選挙サイクルの広告費は21.9億ドルに達しています。2016年や2018年の選挙の同時期と比べ、消費された金額は2倍をすでに超えています。Advertising Analytics は、選挙が終了するまでに67億ドルもの広告費が投下されると予測しています。

投下される広告費が増えるほど、ノイズも増えます。自社の広告がその他大勢の広告よりも目立っていてほしいというのは、多くの広告主が思うところでしょう。Quality Impressions™ は、広告主が定めるキャンペーン基準に基づいたパフォーマンス指標を提供します。

ビューアブルで、フラウドが除外され、ブランド適合性が高く、ジオターゲティングが正しく適用されているインプレッションを確認することは、広告主の貴重な広告投資が無駄に浪費されていないことを保証します。Quality Impressions は、CTV(コネクテッドTV)広告、プログラマティック広告、ソーシャル広告のすべてで利用可能です。政治論争の主戦場となりつつあるデジタル環境に最適なソリューションなのです。

選挙イヤーのかじ取りを成功させるために

適合性の高い広告ソリューションは、適切な場所、適切なタイミングでの消費者へのリーチをサポートします。フェイクニュースからアドフラウドまで、選挙イヤー中のデジタル広告の動向を見極めるためには、油断は禁物です。

選挙シーズンに確信をもってデジタル広告キャンペーンを実施するためのヒントをまとめた資料をダウンロードしてご活用ください。(注:資料は英語です。翻訳元の記事よりダウンロードいただけます。)

 

 


※この記事は英語版Insiderに掲載の「Top digital advertising concerns for election season」をもとに、IAS Insider Japan編集チームが翻訳、編集しました。