新型コロナウイルス関連ニュースはブランドリスクなのか?

2020年03月18日 By Tony Marlow

新型コロナウイルスは、世界中の何百万人もの人々の日常生活、そして日を追うごとに急増するコロナウイルス関連のオンラインニュースやコンテンツに前例のない混乱をもたらしています。世界は、広告のコンテキストやブランド適合性よりも大きくて差し迫った問題に直面しています。そしてこのような状況下で、多くのマーケターやパブリッシャーは、この前例のない状況に適切に対処するための指針を求めています。

私たちIntegral Ad Science (IAS) は、デジタル広告市場が混乱する兆しを受けて3月12日にアメリカの消費者を対象に、広告が表示されるコンテンツ環境をどう認識しているか、また今回のパンデミックに関連してデジタル行動が変化しているかどうかアンケート調査を実施しました。

一部の広告主は先手を打って新型コロナウイルス関連のコンテンツへの広告配信の調整を行っていますが、今回の調査で、消費者が積極的にウイルスに関するニュースを検索、閲覧していることが明らかになりました。また調査では、多くの消費者が「広告がコロナウイルス関連のコンテンツに隣接して表示されること」が適切か否かは「ブランドのコンテキストによる」と考えていることも分かりました。これは理に適った反応です。より具体的には、旅行、食品・飲料、および金融に関する広告は見たくないが、健康・製薬、政府機関や教育関連の広告に関してはこのタイプのコンテンツとの適合性が高いと考えています。

現在の深刻な状況下で、デジタル業界はグローバルな時代精神を的確に読み取る意識を持つ必要があります。私たちIASは広告主に対し、見通しづらい流動的な状況にあわせてブランドセーフティと適合性戦略を見直すことを推奨しています。私たちが提供する Contextual Intelligence テクノロジーは、広告主がそれぞれどのようなカテゴリのコンテンツに広告を配信するかを、コンテンツのカテゴリだけでなくセンチメントなども含めコントロールできる、最先端のブランド適合性を提供します。今、広告主が直面している状況は、キーワードブロッキングを「より多く」または「より少なく」することでブランド価値を守れるようなものではありません。ブランドの価値観やアイデンティティに対応するコンテンツをターゲットするか、あるいは避けるべきかを正確に判断することの必要性が求められているのです。

コンテンツ パブリッシャー、特にニュース パブリッシャーにとって、広告インプレッション量は、過剰なキーワードブロックによって大きな影響を受ける可能性があります。しかし、日々変化する新型コロナウイルスの最新情報を求め、消費者の59%がより多くの時間をニュースの閲覧に費やしていることを見落としてはいけません。消費者は必要だから情報にアクセスしているのであり、新型コロナウイルス関連の情報が一律にブランド価値を棄損するとは限りません。新型コロナウイルスに関連したコンテンツを「ブロックする」あるいは「ブロックしない」というオール・オア・ナッシングの選択肢しかない場合は、広告主もパブリッシャーも損をしている可能性があるのです。IASはパブリッシャー向けの最適化ソリューションを提供していますが、この技術はブロックされる可能性の高いインプレッションをあらかじめ回避し、広告配信が成功する可能性の高いインプレッションへ誘導することができます。

さらに積極的な対策は、プログラマティック環境内でのブランドセーフティと適合性に注目することです。IASは、拡張ブランドセーフティカテゴリを複数の世界で最もポピュラーなDSPで提供を開始しています。このソリューションは、大規模なオンラインコンテンツをきめ細かく、正確に評価することができます。「死亡」や「パンデミック」などのトピックがどのような文脈やセンチメントで語られているのか、判断することができるのです。これにより、ブランドが自社のマーケティングメッセージを、自社ブランドへの適合性が低いコンテンツを避け、状況も加味した上で適合性の高いコンテンツへと誘導する、きめ細やかなコントロールが可能になります。IASはまた、危機的状況で増殖する可能性のある誤報や「フェイクニュース」についても定期的にコンテンツを監視しています。

コンテンツカテゴリー:IASソリューションを使用していないブランドの場合、信頼できるニュースパブリッシャーを、コロナウイルスの状況に関連する特定のコンテンツ分類カテゴリから除外することができます。IASを使用している場合は、必要に応じて、より洗練されたソリューションを利用するという選択肢が加わります。ブランドは、当社のコンテクスト インテリジェンス技術を活用して、大規模なコンテンツを正確に分類することができます。また、粒度の細かいコントロールを使用して、広告を表示する場所としたくない場所を判断することもできます。

キーワードブロックリスト:キーワードブロックは、最新のブランドセーフティ/適合性技術が利用可能であってもブランドセーフティと適合性の全体戦略の一部として活用され続けるでしょう。広告主はまず、既存のキーワードブロックリストを再検討する必要があります。不要なキーワードや時代遅れのブロックワードを削除することで、インプレッションボリュームを増やすことができます。既存のキーワードリストは、当社のコンテキスト インテリジェンスでも利用可能です。AI搭載のこの最新ソリューションは、対象コンテンツがブランドにとって本当にリスクとなると判断した場合にのみ広告配信をブロックします。(訳注:キーワードブロックはURL内のキーワードを対象としているため、日本語環境では一般的な対策ではありません)

パブリッシャー向けソリューション:IASのパブリッシャー最適化ソリューションなど、ブランドセーフティ/適合性ツールを活用することで、どのインプレッション試行がブロックされる可能性が高く、どのインプレッション試行がブロックされる可能性が低いかを正確に予測することができます。これにより、歩留まりを最適化し、メディアの無駄を削減することができます。

 

広告主は、ブランド広告をどこに表示し、どこに表示したくないのかを明確にする必要があります。またパブリッシャーは、パブリッシャー最適化技術などを活用し、メディアの無駄を最小限に抑え、サイトのトラフィックが増加する中で収益を最大化するべきです。

私たちは、広告主とパブリッシャーのみなさまに、現在の状況ですべきことのヒントを提供したいとの考えから調査を実施しました。通常と大きく異なる現在の状況下で、消費者のコンテンツ消費に変化があったのか、新型コロナウイルスに関連したコンテンツやそこに表示される広告をどう受け止めているのか、一般消費者を対象にオンラインアンケートで回答を得ました。ダウンロードして詳細をご確認ください。

 

 

IASは、現在の状況の中で地域社会の安全を守るために活動している医療提供者、公安当局、その他の方々に特別な感謝の意を表します。私たちは業界として、力を発揮することができます。IASは、コロナウイルスに関連した誤った情報の拡散と戦うために、アドテク企業のコンソーシアムに参加しました。コロナウイルスに関連するCDCとWHOの情報に消費者を誘導する公共広告を展開する予定です。業界の皆様には、UM のデジタル・ブランド安全最高責任者であるジョシュア・ローコックが率いるこの取り組みに参加していただきたいと思います。私たちは、適切な当局からのタイムリーで有益な情報を強調することで、強力でポジティブなインパクトを与える力を持っています。(訳注:IASでは、広告表示をブロックした際に代替として表示しているバナーを活用し、公共広告を表示し、新型コロナウイルスに関するCDC(アメリカ疾病管理予防センター)とWHOの情報に消費者を誘導する取り組みを、コンソーシアムとともに行っています。)

 


※この記事は英語版Insiderに掲載の「Consumers on Coronavirus: Ad Adjacency Considerations」の抄訳です。

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